らくだ椅子という、変な形の椅子

最近、実はちょっと高い買い物をしました。

「らくだ椅子」

こういうやつです。

 

 

変な椅子でしょう?

でも可愛いでしょう?

台所で洗い物をする用に買いました。

 

これまでこういうタイプを使っていたのです。

 

でも、これだと、ひざがシンク下収納の扉にあたる。洗い物をするのにはシンクに体を近づけたいのに、近づけられない。

扉を開けて作業しても、中に収納したものに膝があたって、やはりうまくいかない。

腕をあげて、だいぶ体より前の方で洗うか、体を横にひねって洗うかするしかなく、体の負担が大きかったのです。

立って洗えばすべて解決するのですが、夕食後の皿洗いは、もうヘトヘトでとても立っては取り組めない。年には勝てないのです。

明日の朝洗えばいいんじゃない。という意見もあると思いますが、朝は忙しいし洗い物のために早起きするのはツライです。

できれば、座って洗いたい。

 

らくだ椅子だったら、前に向いて座っても膝がシンクの収納扉にあたらなさそうだし、ロッキングするから体をシンクに近づけやすいかも。

へとへとになった夕食後の足の負担を、少し軽くできるのかも。

そんな期待をして、悩みに悩んで注文しました。

 

で、どうだったのかというと、

まず、横から押すとすぐ倒れます。細長いから仕方ありません。

何も考えずにえいやっと座ろうとすると、ぐらついて危ないです。転びそうになります。座るときは、横に倒さないよう慎重に座る必要があります。

横からの力に弱いというのは、一番大きな欠点だと思います。移動するとき、座るとき、気を付けなければなりません。

次に、座り心地は普通の、座面の大きい椅子のように甘々ではありません。ちょっとおしりに対して厳しい目です。座面が小さいのですから、当然といえば当然です。

何の気なしに座ると、おしりや太ももが痛いです。え?これ椅子?と思います。

 

はじめは、これ、失敗だったかしらとうすうす思ったのですが、毎日使っているうちに、慣れました。

座るときには、らくだの首部分を手でおさえ、転倒しないよう気を付けておしりを載せていきます。

おしりの載せ方にもコツがあります。

骨盤が前傾しているとおしりや太ももに痛みを感じます。下腹を縮めて骨盤を後傾気味にし、太ももの内側でちょっと椅子を挟み込むようにして座ると、どこも痛くありません。

多分、そもそも骨盤がまっすぐな人なら痛くないんじゃないでしょうか。私は反り腰なのでそのまま座ると痛かったのでしょう。

コツを書いていると座るだけで疲れそうな気がしますが、いつも夕飯後に限界に達するのは、足の甲や足裏なのです。ここにかかる体重を減らしたい。そして、腰をひねらず前向きに作業したい。この二つの希望がかないました。

最初はぎこちなく使っていましたが、10日ほどたつとうまく使いこなせるようになりました。

座って、1時間も2時間もくつろぐような椅子ではないのですが、台所の作業の合間合間に、ちょこっと座って休めるし、内容によっては座ったまま作業できます。

洗い物のときは、らくだの首部分をおなかにあてて座ります。コンロの前に立つときは、腰の後ろにらくだの首部分が来るように後ろ向きにします。調理が佳境に入ると立ち上がり、立ったり座ったりしながら料理しています。

特に痛みも感じなくなりました。多分座り方がうまくなった。

ちゃんと使えてはいるんですが、横から押されるとすぐ倒れるところは一番のマイナスポイントだと思います。前後はロッキングするのですが、横にもできたらちょっと揺れたい希望があります。

 

もしかすると、

こんな感じの方がよかったかしら。少し安いし。なんてことも思います。

いつか今の椅子が壊れて使えなくなったとき。あるいは台所が広い家に引っ越して、もう一つ椅子を置けるようになったときには、鞍馬タイプも検討してみたいです。ただ、台所の皿洗いに便利だって推してる様子がないのです。あんまり膝を後ろにさげて前傾すると、落馬してしまうのかもしれませんね。

 

最も足の負担が軽そうだなって思ったのはこんなやつ

でも、さすがにこれはちょっと勇気でなかったです。一番便利そうでしたが、ちょっとバランスを崩すと転びそうな気がして。大ケガしそうで怖かったです。

どんな感じなのか、いっぺん座ってみたいです。

 

理想の椅子というのは本当に難しいですね。

この年になって、椅子職人になっていろんな椅子を作るってどんなだろう?と空想するようになりました。