パプリカ 筒井康隆の方 読書感想
最近スーパーに行くと、パプリカパプリカ歌っています。
音域の狭い、音の上下動の少ない、ゆるいリズムの懐メロっぽい曲。使ってるのは、民謡系の音階ですかね。
会津磐梯山に似てる気がする。音階が。
パプリカが聞こえてくると、磐梯山を思い出すのです。
おはら庄助さんの笑顔が青空に大きく浮かんでる気がするのです。
でもきっと気のせいでしょう。
どんな曲かしら、と、歌詞を見ましたが、意味がわかりませんでした。
俳句集とか、キャッチフレーズ集のようです。歌全体の筋がわかりません。
歌心が私にはないので、そう思うんでしょう。
まるで電車の発車メロディーのように転調が多い曲ですが、フレーズにつながりがないので転調しないとおかしくなっちゃうのかな?と思いました。
オリンピックを応援するらしいですね。
パプリカを育成して収穫する農作業と、アスリートが4年かけて鍛錬してオリンピックに出場し、花開き、金メダルを収穫するのとイメージを重ねたんでしょうか。全然収穫する描写はなかったですが、種をまくって言ってたから、そうかな、と創造しました。でも花のうちにつんじゃうんですよね。そうするとパプリカが生らないと思うのですが、いいのでしょうか。
オリンピックでは皆さん、たくさんメダルを収穫出来るといいですね。参加賞はパプリカで。
さて、そういうことでなんだか気になって、
「パプリカ」筒井康隆作
を読みました。
簡単に言うと、人の夢に入りこんで心理治療を行う「パプリカ」と名乗る女の話です。女は研究所で働いているんですが、その研究所の中に対抗勢力がいます。パプリカの仲間が、他人の夢に入り込む新型の機械を作るのですが、それを対抗勢力に奪われます。奪い返すために、そいつらとの戦いが始まります。最初は機械を利用して、夢の中で戦っています。そのうち夢が現実に侵食してきて、まじりあって、もうわけわかんなくなって、たまらなくなっちゃって、激しく狂しく戦って、最終的には正常に戻るという話でした。
筒井康隆作品を読むのはいつぶりだったか。
久しぶりだったから忘れてたけど、そういえば筒井康隆ってこうだったっけなってしっかり思い出す、筒井康隆作品でした。
すごかった~
これ、いつまで続くの?という緊張につぐ緊張。緊迫した場面の連続技。すごい!
この夏、
もうわけわかんなくなっちゃいたい皆に、
ぜひおすすめの一冊です。
もう一つすごいのが、裏表紙に書いてある紹介文です。
ふつう、作品のさわりの部分だけを紹介してくるでしょう?こういうのって。
ところが、作品の終盤まで説明しちゃってるのです。
紹介されている、まったくその通りの作品です。
すごくうまく説明していると思います。
ここが一番驚き、感動したポイントでした。
気になったらぜひ、読んでみてください。
だいたい筋を知っていても、圧倒されます。
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この話は、映像作品もあるみたいですね。
しかしこの話、映画という時間の枠の中に収まるんでしょうかね。