もめごとの魅力

最近、友達の愚痴をぽつりぽつりと言いだした子供に、

 

イラスト版子供のアサーション

自分の気持ちがきちんと言える38の話し方

園田雅代

 

という本を渡してみました。

 

「こんな字の小さい本は読めない」

と言って、また、読みもしないかなあ、と思っていたのです。

が、振り仮名もなく、読めない漢字もあるだろうのに、意外なほど熱心に読みふけっています。

 

「何かいいこと書いてあった?参考になりそう?」

と聞いてみたところ、

「もめごとがいっぱい書いてあって面白いよ!いろんなもめごとのパターンがあるんだよ~」

と、とても嬉しそうでした。

 

うーん。

そういう読み方でいいのかな?

子供にアサーションを教える本なんですが、そこのところが伝わってるかどうかはわかりません。

ま、いいかぁ。

もめごとの魅力は、感じているようでした。

 

もめごとというのは、楽しいですよね。

そういうことを言うと、たいがい、下劣なやつだと思われがちです。

それはつまり、多くの人にとって、もめごとの話は下劣な話でしかないということなんでしょう。

もちろん私も、もめごとの話の俗悪さというものは、わかるのです。

けれども、なぜかしら不思議なのですが、もめごとの中に、決して俗悪ではない、魅力的な何かも感じるのです。

自分の魂がゆさぶられるような感覚です。

自分自身の殻とか、骨格とか、形とか、常識とか、そんなようなものを取り払い、打ち崩すようなパワーを、もめごと話を聞いていると感じるのです。

 

いつか親子でもめごとの話ができるようになるのかしらん。